エミリー

息子が小さいときに買ったおもちゃ 
機関車トーマスの仲間 エミリー
購入した時のことを鮮明に覚えています
(というか、忘れられません!)



息子はまだ幼稚園に入る前の3歳くらいで、
ママチャリの前に乗せてちょっと遠出して買い物に行きました。


その日私は子供服を見たかったのですが、同じフロアにおもちゃ売り場もあり、
息子の興味は当然おもちゃにむかうことに。


そこで見つけてしまったのが、トーマスのコーナー。
当時息子は機関車トーマスが大好きで、一緒に遊んでいるうちに私もいつのまにかキャラクターの名前を覚えていました。
トーマス、パーシー、ジェームス、、、などなど。
せっかく遠くまで来たのだから、プラスチック製の安いものをなにかひとつ買ってあげようと思いました。


ですが、なぜか息子はこの木製のエミリーを手に取って放しません。
目の前に大好きなトーマスの仲間がいるのに、普段からあまり馴染みのないエミリーを選ぶのがとても不思議でした。
しかもこのエミリー、ものすごく高かったんです。
プラスチック製のものと比べると約6倍!のお値段でした。
未だに値段も覚えてます(笑)


息子の興味をうまくプラスチック製のものに誘導しようと必死な私でしたが、
何を言っても息子は聞かず、エミリーをギュッと握って放しません。


私がプラスチックのトーマスを選んで、強引にこれを買おうね~とレジに向かうと、
なんと息子はエミリーを握ったままレジの前で仰向けになって泣きだしました。
そのうち手足をバタバタさせて、泣き叫ぶ声もどんどん大きくなって、、
周囲の視線が痛かったのを覚えています。


最後には周りの視線に耐え切れず、諦めてこのエミリーを買って帰ったのでした。
あれだけ大騒ぎしたにも関わらず、息子はその後エミリーで遊ぶことはあまりありませんでした。
初めて見るエミリーが物珍しくて、ただただ家に連れて帰ることができて満足しているかのようでした。


今は置物としてリビングに飾っていて、見るたびにこの時のことを思い出し、懐かしくて笑ってしまいます。
もちろん、息子は全然覚えていないのですが、あの時はよほどエミリーが気に入ったのでしょう。


時を経て、じっくり見てみると、
木製でずっしりと重みがあってしっかりと作られています。
そしてシックなグリーンの車体が洒落ていて、
顔もちょっとすましていて「エミリーさん」というかんじ。
裏側には名前があります。



息子はちょっと頑固なところがあります。
自分がどうでもいいと思うことは、なんでもいいよーとあまりこだわりがないのですが、
自分でこうすると決めたことに対しては、周りがなんといっても気持ちを変えず、最後まで曲げないところがあります。


エミリーを選んで連れて帰ってきたあの時から、そんな頑固さがあったのかもしれません。